システム活用法
タイムシートで実績を残し、見積の精度を上げる
この記事でわかること
見積の精度は、「実績を残したか」で決まります。実績が残っていないと、次の見積も、勘に頼ることになります。本システムのタイムシートは、日ごとの実績時間を、週の表に入力する機能です。入力した時間は、WBSなどの予定と比べられ、PgMダッシュボードの工数消化にも使われます。この記事では、無理なく続ける運用を紹介します。
前提:機能スイッチで「タイムシート」がオンであること。参加者以上の権限が必要です(閲覧のみでは入力できません)。メニューの「タイムシート」から開きます(ソフトウェア開発・一般的なプロジェクト管理のテンプレートでは、最初からオンです)。
入力のしかた
- 「タイムシート」を開くと、今週(月曜から日曜)の表が出ます。「前の週」「次の週」「今週」で移動します。
- 下の「自分の担当のタスクから選ぶ…」で、作業したタスクを選び、「行を追加」します。選べるのは、自分が担当の、未完了のタスクです。
- 日付のマスに、その日の時間を入れます(例:2、1.5)。入力したマスは、その場で保存されます。
- 行の右に、週計と、「累計(全員)/予定」が出ます。表の一番下に、日計と週の合計が出ます。
| 対象にできるタスク |
|---|
| WBSの作業行、TODO、課題、リスク、変更管理、不具合管理(成果物と定例作業は対象外) |
1日の合計は、24時間までです。超えるとエラーになります。タスク名は、詳細画面へのリンクです。
予定との比べ方
| 表示 | 意味 |
|---|---|
| 累計(全員) | そのタスクに、全員が入力した時間の合計 |
| 予定 | タスクの計画人日 × 1人日の時間(既定は8時間)。計画人日がなければ「予定なし」 |
| 赤い累計 | 累計が予定を超えている |
| (◯人) | 入力した人数 |
実績人日は、WBSや各タスクの画面に、タイムシートの合計から自動で表示されます(時間 ÷ 8、小数1桁)。入力欄はありません。実績を直したいときは、タイムシートを直します。
見積の精度を上げる3つの振り返り
| 振り返り | 見るもの | やること |
|---|---|---|
| 1. 予定を超えた作業 | タイムシートの赤い累計 | なぜ超えたか(見積が甘い、手戻り、割り込み)を、コメントに1行残す |
| 2. 作業の種類ごとの傾向 | 同じ種類の作業の、予定と実績 | 「画面設計は、いつも1.3倍かかる」のような係数を、Wikiに書く。次の見積は、それを掛ける |
| 3. プロジェクト全体の工数消化 | プロジェクトダッシュボード・PgMダッシュボードの「工数消化(実績/予定)」 | 全体の消化率が、進捗率より速いなら、遅れの予兆。見積の見直しを検討する |
実績が予定より少ないのは、良いこととは限りません 入力が漏れているだけかもしれません。週の終わりに、入力の漏れがないか、確認します。
管理員の見方
管理員には、タイムシートの下に「タスク別の合計時間」が出ます(全員分。多い順に最大50件)。期間は「表示中の週」「その月」「全期間」から選びます。タスクの種類、合計時間、人数、予定を、一覧で比べられます。個人の入力内容を管理するための画面ではありません。タスクごとの工数を知るための画面です。
運用のルール案
| ルール | 内容の例 |
|---|---|
| 入力のタイミング | 毎日、終業前に5分。無理なら、毎週金曜に、その週の分をまとめて |
| 入力の粒度 | 0.5時間単位でよい。細かすぎると、続かない |
| 対象のタスク | 計画に載っている作業(WBS、不具合など)は、必ず。雑務は、担当のTODOを1つ決めて、まとめて入れる |
| 目的の共有 | 「個人の評価には使わない。見積の精度を上げるために使う」と、最初に宣言する |
| 見直しの場 | 週次定例会で、予定を超えた作業を、1〜2件だけ振り返る |
よくある失敗
- 計画人日が空のまま:「予定なし」と出て、比べられません。WBSやタスクに、計画人日を入れます(小数1桁まで)。
- 担当者が個人に決まっていないタスクは、行に追加できない:選べるのは、自分が個人の担当になっている、未完了のタスクです。担当が未設定の場合や、チーム宛ての場合は、個人の担当を決めてから入力します。
- 入力を人事評価に使う:入力が不正確になり、数字の価値がなくなります。
- 残業の記録と混同する:タイムシートは、タスクごとの作業時間を残すものです。勤怠の管理には使いません。
まとめ
タイムシートは、実績を残して、次の見積に活かすための仕組みです。短い時間で毎日(または毎週)入力し、予定を超えた作業だけを振り返る。この小さな習慣で、見積の精度は、確実に上がっていきます。