システム活用法
承認ワークフローで「決める人」を明確にする
この記事でわかること
「誰が決めるのか」があいまいなプロジェクトでは、変更や成果物が、いつまでも宙に浮きます。本システムの承認ワークフローは、承認者を順番に並べて依頼し、誰がいつ承認・却下したかを記録に残します。この記事では、設計の考え方と運用のルール案を紹介します。
使える種別は、変更管理と成果物です。TODOや課題には、承認ワークフローはありません(「承認者」の欄はありますが、これは人を記録するだけの項目です)。
しくみ
- 変更または成果物の詳細画面の「承認」欄で、承認者を順番に選びます。このプロジェクトの会員だけが選べます。自分自身は選べません。人数は最大5人です。
- 必要なら依頼のメモ(250字まで)を書き、「承認を依頼する」を押します。
- 1人目に通知が届きます。承認者は、詳細画面の「承認」欄にある「承認する」「却下する」を押します。コメントを書けます。却下するときは、理由が必須です。
- 承認されると、次の人に回り、通知されます。最後の人まで承認されると、承認済みになり、依頼した人に通知されます。
- 誰かが却下すると、そこで終わります。依頼した人に、却下の通知が届きます。
承認の依頼は、編集画面からは行えません。詳細画面の「承認」欄から行います。
承認の結果で何が変わるか
| 種別 | 承認されたとき | 却下されたとき |
|---|---|---|
| 変更管理 | 判定結果が「承認」、承認日が入る | 判定結果が「却下」、却下理由に承認者のコメントが入る |
| 成果物 | 承認の記録が履歴に残る(ステータスは自動では変わらない) | 却下の記録とコメントが履歴に残る |
完了にできないしくみ 承認の依頼中(承認待ち)と、却下されたままの項目は、ステータスを「完了」(進捗率100)にできません。一覧・編集画面・管理画面・ボードのどこから変えても、同じです。却下されたときは、内容を直して、もう一度承認を依頼します。一度も依頼していない、承認済み、依頼を取り下げた、のどれかなら、完了にできます。つまり、承認を使わない項目の運用には影響しません。
誰が何をできるか
| 操作 | できる人 |
|---|---|
| 承認を依頼する | 参加者以上(書き込みできる会員) |
| 承認する・却下する | その順番が回ってきた承認者本人 |
| 依頼を取り下げる | 依頼した人、プロジェクト管理員 |
| 承認者を1人だけ外す | 依頼した人、プロジェクト管理員(承認待ち・順番待ちの人だけ。承認済みの人は外せない) |
承認者が不在のとき
退職や休暇で、承認が止まることがあります。そのときは、止まっている人の行の「この承認者を外す」で、その人だけを外せます。
- 外した人が1人目なら、次の人に順番が回ります。
- 残りの承認者がいなくなったとき、すでに承認した人がいれば、そこで承認が完了します(変更管理は、判定結果が「承認」になります)。
- 承認の依頼そのものをやり直したいときは、「依頼を取り下げる」で取り下げ、承認者を選び直して依頼します。
外す前に、必ず本人か上長に確認します。外した記録は、履歴に「取り下げ」と残ります。
運用のルール案
| ルール | 内容の例 |
|---|---|
| 承認の段数は少なく | 多くても3段まで。段が増えるほど、止まりやすい。5段が上限 |
| 順番は「近い人から遠い人へ」 | PMOの課長 → 事業部長 のように、内容を知っている人から |
| 金額・日程が変わる変更は、責任者を必ず入れる | 責任者を最後の承認者にする |
| 却下の理由は、具体的に | 「何を直せばよいか」を書く。再依頼が早くなる |
| 承認待ちの目安日数を決める | 例:3営業日以内。過ぎたら、依頼者が声をかける |
| 異動・退職の日に、承認の依頼を点検する | 承認者として並んでいる依頼がないか確認し、外す |
滞留を見つける
- プロジェクトダッシュボードの「判断待ち・変更管理・工数」で、判断待ちの件数と、最長の待ち日数を見ます。判断待ちには、判定結果が空の変更に加えて、承認待ちの成果物も数えられます。
- 承認者には、順番が回ったときにシステム通知が届きます。通知を見落とさないよう、承認者には、システム通知を確認する習慣をお願いします。
- 変更管理の「承認者」の欄(人を記録する項目)に入っている人には、マイダッシュボードの「承認待ちの変更管理」に、承認日が空の変更が出ます。承認ワークフローを使うときも、この欄に最終承認者を入れておくと、ダッシュボードから見つけやすくなります。
- 詳細画面の「これまでの依頼」で、過去の依頼と、各承認者の結果(承認・却下)を確認できます。
まとめ
承認ワークフローは、「誰が決めるのか」と「決まるまで次に進めない」を、システムで支える仕組みです。承認者は少なく、順番は明確に、不在のときの外し方を決めておく。この3つで、決める作業が止まらなくなります。