システム活用法
PMの引き継ぎ ― 記録がつながっていれば引き継ぎは短くなる
この記事でわかること
プロジェクトの途中でPMが交代することは珍しくありません。引き継ぎ資料づくりに何日もかかり、それでも「なぜこうなったのか」が伝わらず、新任のPMが同じ議論をやり直す。よくある話です。本システムで記録がつながっていれば、引き継ぎの大部分は「画面をたどる」ことで済みます。
新任PMが「たどる順番」
- プロジェクトダッシュボード:ヘルス判定(赤・黄・緑)と、その理由、エスカレーション案件、判断待ちの変更、マイルストーンを見る
- WBSとベースライン:計画の全体像と、承認時の計画からのずれを見る
- 課題・リスク・不具合・変更の一覧:未完了のものと、期限切れのものを見る
- 関連設定をたどる:重要な課題から、リスク・変更・WBSへの経緯を読む
- 体制図:関係者と役割を確認する
- Wikiの決定事項・引き継ぎメモ:記録に残っていない事情を読む
従来の引き継ぎとの比較
| 従来の引き継ぎ | 本システムでの引き継ぎ | |
|---|---|---|
| 準備 | 前任者が引き継ぎ資料を作る(数日) | 記録はすでにある。足りない点をWikiに補足する |
| 経緯の理解 | 口頭説明とメールの転送 | 関連設定をたどり、コメントと更新履歴、承認の履歴を読む |
| 進み具合の把握 | 最新の管理表を探す | ダッシュボード・WBS・ボードが常に最新 |
| 計画の変遷 | 古い版のファイルを探す | ベースラインを比べる |
| 関係者の把握 | 名刺やメールの宛先から推測 | 体制図を見る |
| 引き継ぎ漏れ | 資料に書かれなかったことは失われる | 記録に残っているものは失われない |
前任者がやっておくこと(チェックリスト)
| No. | やること |
|---|---|
| 1 | 自分が担当・承認者になっている項目を洗い出し、新任者に付け替える。保存した絞り込みで「自分の担当」を呼び出すと、洗い出しが早い |
| 2 | 承認ワークフローで、自分が承認者になっている進行中の依頼を確認する。自分の番を済ませるか、依頼者または管理員に「この承認者を外す」を依頼する |
| 3 | 未完了の課題・変更要求に、現在の状況と次の一手をコメントで残す |
| 4 | Wikiに「引き継ぎメモ」ページを作り、記録に残っていない暗黙の事情を書く |
| 5 | 体制図とグループを更新する。新任者に管理員の権限(会員権限)を付ける。必要なら、PgM担当・週次レポートの受け取りも切り替える |
| 6 | 外部連携(Slack・Teams)の通知先と、APIトークンの「動作する会員」を確認する。前任者の名前のままなら、付け替える |
| 7 | ニュースで交代を周知する |
引き継ぎメモに書くとよいこと
- 関係者との約束ごと:「月初に部長へ口頭で報告する」など、記録にない習慣。
- 気にかけている心配ごと:リスクとして起票するほどではないが、注意して見ている点。
- 今後の大きな判断:近いうちに決める必要があることと、その判断材料の場所。
まとめ
引き継ぎのしやすさは、日々の記録の積み重ねで決まります。関連設定・コメント・Wiki・ベースラインで記録をつないでおくことは、自分のためだけでなく、次にプロジェクトを担う人への贈り物でもあります。