システム活用法
負荷の確認と平準化
この記事でわかること
計画上は日程どおりに見えても、よく見ると特定の人に作業が集中している。こうした計画は、その人が体調を崩したり、急な対応に追われたりした瞬間に崩れます。本システムのWBSには、メンバーごとの負荷の確認機能があります。この記事では、負荷の偏りを見つけて直す手順を紹介します。
負荷分析の見方
WBSの画面で「管理者ツール」から「負荷分析」を開きます。
- どう計算するか:作業行の計画人日を、予定開始日から予定完了日までの稼働日(土日・休日を除く)に均等に割り振り、担当者ごと・期間ごとに合計します。
- 日次・週次・月次:上のボタンで、集計の単位を切り替えます。
- 稼働可能日数:1日・1週・1か月あたりに、その人が作業に使える日数の目安です。ボタンで選びます(日次は0.5〜2、週次は3〜6(既定5)、月次は15〜22(既定20))。これを超える期間が「過負荷」として表示されます。
- 表の読み方:行が担当者、列が期間、右端が合計です。過負荷の担当者は上に並びます。過負荷の期間は、その内訳(どの作業が何人日か)も見られます。
対象になる作業 予定開始日・予定完了日・計画人日(0より大きい値)がそろっている作業行だけが対象です。どれかが空欄の作業は数えられません。担当者が決まっていない作業は「(担当者未設定)」の行にまとまります。チーム(レベル)を担当にした作業は、そのチームに所属する全員に、それぞれ全量が計上されます。
平準化の手順
| 手順 | やること | ポイント |
|---|---|---|
| 1 | 前提を確認する | 作業行に、担当者・予定期間・計画人日が入っていること |
| 2 | 負荷分析で、過負荷の期間を見つける | まず週次で全体を見て、気になる週を日次で確認する |
| 3 | 過負荷の内訳の作業を調べる | スケジュール計算で、クリティカルパス上か、フロートがあるかを確認する |
| 4 | 調整方法を選ぶ | 下の表を参照 |
| 5 | 調整後に日程と負荷を再確認する | 別の人や別の期間に新しい山ができていないか。ベースラインを保存していれば、計画のずれも確認できる |
調整方法の選び方
| 方法 | 向いている場面 | 注意点 |
|---|---|---|
| フロートの範囲で日程をずらす | 余裕のある作業が重なっている | 全体の終了日は変わらない。最初に検討する |
| 担当者を替える・分ける | 他に同じ作業ができる人がいる | 引き継ぎの時間も見込む |
| 作業を分割する | 大きな作業が一人に集中している | 分けた作業どうしの先行・後続を設定する |
| 終了日を延ばす | どうしても人が足りない | 全体に影響する場合は変更管理で判断する |
WBS以外の負荷も見る
WBSの負荷分析は、WBSの作業行だけが対象です。TODO・課題・リスク・不具合・変更の担当が特定の人に偏っていないかは、プロジェクトダッシュボードやPgMダッシュボードの「リソース負荷」で確認します。担当者ごとの未完了・期限超過の件数が並び、多い人には「過負荷」の印が付きます。
運用のコツ
- 計画人日を入れることが出発点:担当者と計画人日が入っていないと、負荷は正しく見えません。
- 月に1回、先の1〜2か月分を確認する:直前に気づいても、打てる手は限られます。月次で全体を見て、週次・日次で絞り込みます。
- 兼務のメンバーに注意する:他の業務がある人は、稼働可能日数を少なめにして見ます。複数のプロジェクトを兼務している担当者は、PgMダッシュボードで確認できます。
- 「頼りになる人」に集中しがち:経験のある人ほど作業が集まります。平準化は、その人を守ることでもあります。
- 実績と見比べる:タイムシートの実績が計画人日を大きく超える人は、見積が甘いか、割り込み作業が多いサインです。
まとめ
負荷の平準化は、計画を「実行できるもの」にするための最後の仕上げです。負荷分析で山を見つけ、フロートや担当替えでならしておけば、メンバーが無理をしなくても守れる計画になります。