依存タイプとラグを使いこなす
この記事でわかること
作業の順番には、「前の作業が終わってから始める」だけでなく、「同時に始める」「少し重ねて進める」など、いろいろな形があります。本システムでは、先行・後続の関係に依存タイプとラグ(営業日)を設定できます。WBSどうしの設定は、スケジュール計算に使われます。
この記事では、4つの依存タイプの使い分けと、計算結果の読み方、使うときの注意点を紹介します。
設定する場所
TODO・課題・リスク・不具合・変更管理・WBSの編集画面にある「関連タスク」欄で設定します。対象のタスクを選び、追加区分を「先行として追加」または「後続として追加」にすると、依存タイプのプルダウンとラグの入力欄が出ます。設定のしかたは記事「関連タスク機能の使い方(先行・後続・関連タスクの設定方法)」を参照してください。
4つの依存タイプ
| タイプ | 画面の表示 | 意味 | 実務の例 |
|---|---|---|---|
| FS | 完了してから開始(FS) | Aが完了したら、Bを開始する | 設計が終わったら開発を始める |
| SS | 開始してから開始(SS) | Aが始まったら、Bも始められる | テストが始まったら、不具合の集計も始める |
| FF | 完了してから完了(FF) | Aが完了したら、Bも完了できる | 開発が終わったら、開発ドキュメントの作成も終える |
| SF | 開始してから完了(SF) | Aが始まったら、Bを完了してよい | 新システムの運用が始まったら、旧システムの運用を終える |
既定はFSです。迷ったらFSにします。多くの作業関係はFSで表せます。
ラグ:すき間と重なり
ラグは、先行との間に置く「すき間」や「重なり」です。単位は営業日で、-365から365までの整数を入れます。プラスはすき間、マイナスは重なり(前倒し)です。
先行Aの完了日が4月10日(金)のとき、FSの後続Bが最も早く始められる日は次のようになります(土日が休みの場合)。
| ラグ | Bの開始可能日 | 意味 |
|---|---|---|
| 0(既定) | 4月13日(月) | Aが終わった翌営業日から始める |
| +2 | 4月15日(水) | Aが終わってから2営業日あけて始める(承認待ちの日数など) |
| -1 | 4月10日(金) | Aの完了日と同じ日から始める |
| -3 | 4月8日(水) | Aの完了前から始める(作業を重ねる) |
SSはAの開始日が基準、FFとSFはBの完了日が基準になります。たとえばFFでラグ0なら、Bの完了日がAの完了日と同じになるよう、Bの開始日が逆算されます。
スケジュール計算での扱い
計算の流れは次のとおりです。
- WBSの画面で「管理者ツール」から「スケジュール計算」を開きます。
- 先行・後続、依存タイプ、ラグ、各作業の所要日数から、最早の開始日・完了日、フロート、クリティカルパス(CP)が表示されます。「日数の数え方」で、稼働日(土日・休日を除く)か暦日を選べます。
- 結果を確認し、よければ「計算結果を反映」を押すと、予定開始日・予定完了日に書き込まれます。反映できるのはプロジェクト管理員だけです。
日程は自動では変わりません。 先行の日程を変えても、後続の予定日が勝手に動くことはありません。スケジュール計算で結果を見て、「計算結果を反映」で更新します。反映は手入力の日付も上書きし、元には戻せません。
計算には次の決まりがあります。
- 日付が前倒しになるとは限りません:各作業に入っている開始予定日より前には動きません。先行に合わせて後ろへずれる方向の計算です。
- SS・FF・SFとラグが効くのは、先行も後続もWBSの作業どうしのとき:先行がTODOや課題などのときは、その予定完了日の翌営業日以降が後続の開始の下限になるだけです(依存タイプとラグは使われません)。後続がWBS以外の場合は、スケジュール計算の対象外です。
- 循環は設定できません:A→B→…→Aのように一周する先行・後続は、追加の時点で止められます。
追加時と追加後のチェック
- 追加するとき、依存タイプに応じた日付の矛盾(FSなら先行の完了予定日が後続の開始予定日より後、など)があると、追加できません。同じ日付は矛盾とみなしません。日付が空欄なら判定しません。
- 追加したあとに日程が変わって矛盾が出たときは、WBSの「管理者ツール」の「先行後続チェック」で一覧できます。注意を促す表示で、保存は止めません。
よくある失敗
- 日付を手で入れて依存を設定しない:前の作業が遅れても、後の作業の日付が変わらず、計画が現実とずれていきます。
- 反映を忘れる:依存を設定しても、計算して反映しなければ予定日は変わりません。遅れが出たら、定例会の前にスケジュール計算を開く習慣をつけます。
- 関係を設定しすぎる:「念のため」の依存を増やすと、計画が必要以上に硬くなります。本当に待つ必要があるものだけ設定します。
- マイナスのラグを使いすぎる:期間を短く見せられますが、やり直しのリスクが高まります。使うときは理由をコメントに残します。
まとめ
依存タイプとラグは「本当の作業の流れ」を計画に載せるための道具です。FSを基本にして、重ねたいところだけラグやSS・FFを使います。計算は手動で行い、結果を確認してから反映する。この順番を守れば、変更があっても根拠のある日程に更新できます。
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