システム活用法
権限設計の基本
この記事でわかること
プロジェクトの情報は、できるだけ多くの人と共有したほうが仕事は進みます。一方で、契約や人事にかかわる情報など、見せる相手を選ぶべきものもあります。本システムでは、権限によってアクセスできるページや階層、画面に表示されるボタンが変わります。この記事では、立場ごとの見せ方の考え方を紹介します。
3つの権限と、PgM担当
プロジェクトでの権限は、管理画面の「会員権限」で設定します。
| 権限 | できること | 想定する人 |
|---|---|---|
| 閲覧のみ | 公開されたコンテンツや、タスクの閲覧。書き込みはできない | 状況を見せたいだけの関係者 |
| 参加者 | タスク・WBS・コミュニティ・ファイル・タイムシートなど機能を一通り使える | プロジェクトの実務メンバー |
| 管理員 | 参加者の権限に加え、管理画面での設定、プロジェクトダッシュボード、ベースラインの保存、スケジュール計算の反映などができる | プロジェクト責任者・事務局 |
| PgM担当(権限とは別) | 担当するプロジェクトを、PgMダッシュボードで横断して閲覧する(書き込みはできない) | 複数プロジェクトを見る統括者 |
管理員にしかできない操作の例:スケジュール計算の反映、ベースラインの保存・削除、承認の依頼の取り下げ・承認者の取り外し(依頼者本人も可)、共有した絞り込みの他人分の削除、タイムシートの全員分のタスク別合計の閲覧、機能スイッチの変更。
権限設計の基本方針
| 方針 | 内容 |
|---|---|
| 原則は「共有」 | 課題やTODOは、なるべく多くのメンバーが見られるようにする。隠すほど、同じ問題の重複起票や認識のずれが起きる |
| 例外だけ「制限」 | 契約・費用・評価など、限られた人だけが見る情報は、公開範囲を絞ったカテゴリやコミュニティで扱う |
| 設定は管理員が行う | ユーザの承認、権限の変更、グループの設定は管理員の役割。メンバーの判断に任せない |
| 役割が変わったら見直す | 異動やプロジェクト離任のときは、その日のうちに権限を見直す(閲覧のみに下げる、承認の依頼から外す) |
| 管理員は少人数+複数人 | 管理員は少人数に絞る。ただし、不在でも設定を変えられるよう、2人以上にする |
管理員の範囲を絞る
「管理員にはしたいが、全部は触らせたくない」場合は、管理員の「管理範囲」を限れます(管理画面の「会員権限」で設定。詳しくは「メンバーの承認と権限を管理する」)。
| 役割の例 | 管理範囲の選び方 |
|---|---|
| 広報・情報発信の担当 | 「コンテンツ・情報発信」だけ。ニュースやFAQを、更新できる |
| サーベイ・コミュニティの運営担当 | 「コミュニティ」だけ |
| 現場の補佐役(TODO・課題の整理) | 「プロジェクト管理」だけ。管理画面から一括で整理できる |
| プロジェクトの責任者・PMO | 「すべて」(全権)。会員の権限、プロジェクト設定、機能スイッチ、お支払いは、全権の管理員だけ |
全権の管理員は、不在時の備えとして、2人以上にしておきます。範囲を限った管理員は、その人数には含めません(会員の権限や設定を変えられないため)。
立場別の設定例
| 立場 | 見せるもの | 設定のポイント |
|---|---|---|
| PM・PMO | すべて | 管理員にする。少人数に絞る |
| 社内メンバー | 担当する管理機能、Wiki、ファイル、ニュース | 参加者にする。起票・更新・コメントができる |
| 外部ベンダー | 担当範囲の課題・TODO・WBS、共有ファイル | 参加者にする。社内の人事情報などはカテゴリの公開範囲で分ける |
| 経営層・利用部門 | ニュース、状況報告のコンテンツ | 閲覧のみにする。詳細よりも「要点」が伝わる情報を用意する |
| 統括者(複数プロジェクトを見る) | 各プロジェクトの状況 | PgM担当を依頼・承認する。プロジェクト内の書き込み権限は不要 |
メンバー一覧を非公開にすべき場面
本システムでは、セキュリティポリシーに合わせて、管理員がメンバー一覧(機能スイッチの「会員一覧」「オンライン会員一覧」)を無効にできます。次のような場合は、非公開を検討しましょう。
- 複数の会社が参加していて、各社の参加者名を互いに見せない約束がある
- 社外の協力者が多く、個人名の一覧を共有する必要がない
- 顧客の方針で、参加者情報の扱いに決まりがある
本システムのセキュリティの仕組み
| 仕組み | 効果 |
|---|---|
| パスワードの暗号化(bcrypt) | 管理員でもユーザのパスワードを見ることはできない |
| 二要素認証(認証アプリ) | パスワードが漏れても、6桁コードがなければログインできない。各自がプロフィールで設定する |
| SSO(Google・Microsoft) | 登録済みのアカウントと連携して、ログインを簡単にする。連携は各自がプロフィールで行う |
| 権限によるアクセス制御 | 権限のない階層やページには入れない |
| 権限による表示の切り替え | 操作できないボタンは最初から表示されない |
| 項目単位の更新履歴 | 誰がいつ何を変えたかが残る |
| 定期バックアップ | データを定期的にクラウドストレージへ保存し、万一の際に復旧できる |
二要素認証とSSOの運用ルールは、記事「二要素認証とSSOでアカウントを守る」を参照してください。
まとめ
権限設計は「隠すため」ではなく、「安心して共有するため」に行います。原則は共有、例外だけ制限という方針で設定すれば、情報の風通しと安全性を両立できます。